株式会社エウレカ

どのようなお仕事をされているのか教えてください。

石橋
僕は技術担当役員として「pairs」というオンライン・デーティング・サービスで、日々上がってくる技術的な課題に対して解決策を考え、指示を出すという仕事をしています。
後藤
僕は大学生でインターンをさせて頂いているのですが、僕も同じくpairsというサービスに携わっていて、主にAndroidのネイティブ開発をしています。

開発は1人で進めるのでしょうか?

後藤
日々の開発をしているときは2人以上で進めることが多いです。僕と上司にて開発を進めていきレビューしていただいてます。時には上司と相談したうえでレビューなしで進めることもありますが、すごいプレッシャーのなか、自分で何回も確認する癖がつき、結果として、とても成長できていると感じます。

入社されるまでの経緯を教えてください。

石橋
大学入学と同時に、未経験でWebエンジニアのアルバイトを始めたのですが、ほぼ社員のような形でフルコミットで働いていました。大学の専攻は建築でしたが、建築よりITのほうが面白いと感じ、大学を中退しました。
そこから2年間Webエンジニアとして働き、まだフィーチャーフォン全盛期だったので3キャリア間のWeb/メールの絵文字・文字コード入出力自動変換やセッション管理などフィーチャーフォン特有の機能群を備えたフルスタックのMVCフレームワークの開発、PHPの拡張モジュールでOpenCVを使った画像認識を書いて占いのキャリア公式サイトを開発、メールに添付された動画を抜き出しffmpegで3キャリア向けに変換して配信する動画サイトの開発など様々な案件を単独でこなしてました。
そこからビジネスマンとしての経験やチーム開発の経験、もう少し求められる精度の高いシステムの開発経験を得たいと思い、転職をしております。
転職先では高トラフィックのECシステムやECシステムと連携し数十億円の自社商品・他社商品の流通を支える基幹システム・自社Webサービスのインフラ構築とシステム開発、物流やCS部門の統括、自社Webサービスのプロデューサーという幅広い業務を3年半経験しました。
そこで事業を作る楽しさを知り、優れたビジネスモデルを見つけて、それを正しく成長させる力を身につけたいと思うようになりました。そう考えていた頃、当社代表の赤坂と話す機会があり、エウレカならばそれが出来ると感じて転職を決意いたしました。
後藤
もともと授業でプログラミングをしていたのですが、DXrubyというWindows用のウェブのスクリプトでプログラミングにはまって、その後JavaとAndroid開発を少しやるようになりました。
インターン先を探した時に求人サイトでエウレカの募集を見て「聞いたことない会社だけどすごそうだな、一度話を聞いてみよう」とエウレカのサイトに問い合わせたのが最初です。

御社ならではの職場環境、開発環境のおもしろさを教えてください。

石橋
転職をしてみて最初に思ったのが、開発環境がよくあるスタートアップ初期のグチャグチャな状態で、開発プロトも定まってないですし、ツールも全然使ってない。とりあえず、Gitを使っているような感じで、これは大変だなと(笑)
ただやはりサービスの成長スピードは全く経験したことがないレベルで、1年半前に入社した時と今で、DAUが30倍くらい違うんです。サーバーの負荷対策やセキュリティ対策、利用者層がアーリーアダプターからマジョリティに浸透するにつれてサービスに求められる品質も変わりその要求とシステムの負荷に耐えうるプログラミング、効率的で品質担保のできる開発環境・体制の構築・運用などを経験しました。
当初はビジネス面を学びたいと思って入社したのですが、実際には技術面での学びも数多くあったと言うのは嬉しい誤算でしたね。

pairsのビジネスモデルについて教えてください。

石橋
pairsは、ユーザーによる月額課金型のビジネスモデルです。一度購入されると、それが次の月も同じように売上がるという、ビジネスモデルです。
ユーザーの行動フローの話になりますが、新規登録し、次にpairsの検索機能を使って、いい人がいたら「いいね」します。「いいね」に対して、この人いいなと思ったら、ありがとう「いいね」、というかたちでマッチングが成立します。
マッチングが成立したら、メッセージのやり取りがはじまるのですが、メッセージがお互いに1通ずつしか送れないので、そこで初めて男性から課金することとなります。ここが当社としての課金ポイントとなります。また、「いいね」の数も30回まで1か月間無料で送れますが、それ以上送りたいときはポイントを購入する必要があるので、都度課金と月額課金の2つを収益の柱としています。

試してみようと思ったのですが、「既婚者は使えない」そういう風になっているのですね?

石橋
そうです。登録時にFacebookのプロフィールで既婚となっている方は登録できないようにななっており、またダミーアカウントで登録した人たちに対しても違反報告という機能があって、やり取りしていくうえで、この人既婚者だなと判断されると運営に報告する仕組みがあります。
またユーザーが登録するときのプロフィールの内容、写真の内容、常にやり取りされているメッセージの内容を、24時間365日目視確認しており安心安全に利用できます。

今後の海外展開の予定はありますか?

石橋
台湾版は、おととしの10月に台湾での社員旅行中に現地でリリースしたんですよ。そこから4か月くらいユーザーがどのような動きをするのかをウォッチしていました。
そして昨年の2月、台湾は旧正月だったのですが、そこに合わせて一気にキャンペーンや集客用のFacebookアプリをいくつもリリースして一気にユーザーが増えて、そこからは順調に成長しています。そのため、台湾展開はひとまず成功と考えていて、今年は東南アジア全域をターゲットにサービス展開を進めます。

どのような施策を打って、どう売上がのびたのでしょうか?

後藤
色々施策はうちましたが、一番僕が印象に残っているのは、お正月のころはユーザーが増える時期で、そのときに打ったお正月のキャンペーンが一番売り上げも伸びて、全社会という会社の全体定例で売り上げのグラフが上がった時に、自分がこのサービスに貢献して、こんなに売上げが上がったと実感できて、すごく感動した覚えがあります。

どういうキャンペーンだったのですか?

石橋
有料プランを買うとその分、プレミアムプランを無料で何か月か付けますというプランですね。

判断基準や、意思決定の仕方はどのようされていますか?

石橋
フェーズによって変わってきますが、お正月のキャンペーンに関しては、僕がお正月に何かキャンペーンをやろうよとプロデューサーと話をしてその場ですぐに仕様が決まり、1日、2日でとかで実装してリリースしたのですが、そのころはそういったライトな動き方、それぞれがオーナーシップをもって動いていく、良い意味でスタートアップらしい形でした。
そこから今は少し変わってきて、pairsチーム全体で37、8人居るので、プロデューサーがある程度サービスの方向性を統括していって、実施すると決めた施策を、ディレクターに落とし込んで行き細かい仕様を決めていくのが、ディレクター、エンジニア、デザイナーのチームというような形で進めていますね。

インフラ構成や開発環境について教えてください。

石橋
インフラはAWSだったのですが、Webサーバー2台、DB2台、画像変換サーバー1台、以上。みたいな構成だったんですね。
この時に課題だったのが「冗長性に乏しい」「セキュリティが弱い」「サーバーの監視が甘い」、「本番反映がアナログである」といったことでした。また、台湾版は全く別の仕組みでしたので、ダブルコストでした。そこから1年かけて今のAWSの各種コンポーネントをフル活用した状態に変更しました。

開発体制の変更は何名でどれくらいの期間かけましたか?

石橋
2人ですね。期間は昨年の2月くらいから2人とも開発業務の片手間で取り組み始めて4月にはほぼこの状態、そこからビックデータ解析基盤を入れていったと言う流れです。

このあたりの仕事は、前職の経験が活きたのでしょうか?

石橋
僕ももう一人の担当も、前職はオンプレミス環境だったので、AWSの経験はなかったのですが、できるみたいだからやってみようというテンションで進めました。今までの経験が自信の土台になっているので、未経験の分野であったとしても、常に新しい可能性にチャレンジし、やってきたという結果だと思います。

インターンを考えている学生に向けて一言ずつお願いします。

後藤
まずはこの業界に飛び込んでほしいなと思います。エウレカに入って言われ続けていることなのですが、成長産業に身を置くことが大切です。
それがほんとに自分を成長させるきっかけになりました。まずは飛び込んできて、自分ができることをやってもいいですし、エンジニアじゃない道もあると思うので、まずは当面成長し続けるであろうスマホ業界に飛び込んできてほしいと思います。
石橋
インターンする企業を選ぶポイントというのは二つあると考えています。
一つは、どのくらいの仕事を任されるのか。うちは技術力さえあれば任せますし、そうじゃない人間にも、もちろんいきなりじゃないですけど結構重いタスクをどんどん、インターンもほぼ社員と同じような扱いで仕事を振っていくところがあって、その分責任感と技術力が必要になってききて、成長することができます。
もう一つは、急速に成長している会社かどうかを見極めることです。前年比200%、300%と事業が成長し続けると、求められる技術の水準もどんどん上がっていきます。そしてそれに応えつづけることで、一気に自分たちのスキルが伸びていくのも実際に経験していますし、そのことをこの記事を見るインターンの皆さんにも是非経験して欲しいと思っています。